『「言うことを聞かないので」って…』

今朝、テレビを流していたら、

「5歳の男の子が両手両足を縛られ、頭と足からビニール袋を被せられ、

意識不明の重体になっている…」

とのニュースが耳に飛び込んできました。

41歳の母親が逮捕されました。

理由は、
「言うことを聞かないから、やった…」

私の息子が5歳のとき、私は41歳。ちょうど同じです。

この男の子は、3男。
この子の上に 二人は 子供がいる…ということですよね。

ニュースの画面をみれば、立派な一軒家に住んでいて、
ご主人もいらっしゃる。

結果だけをみて、モノを言ってはいけないとは思っていますが、それにしても…。

やはりこの母親も、子供を自分の“所有物”と勘違いしていたのでしょう。
言うことをきかない理由を知ろうともせず、力ずくで押さえつけてしまいました。

しかし、この子の兄弟たちは、この犯行の間どうしていたんでしょう。

発見者は犯人の夫…。
この夫は、妻の犯行時に どうしていたのでしょう。

重体の男の子は、どうなるんでしょうか。
意識が戻ったとしても、酸欠状態にさせられていたのだから、脳への障害も心配されます。
幸い、異常なく回復したとしても、深く心に負った傷はどうなるのでしょう。

生涯 消えることはないはずです。

この子が
「こんなひどいことをされるくらいなら、お母さんの言うことを聞いておけばよかった」…などとは、

生涯 決して思うことはないでしょう。

残された子供(兄弟)たちの心にだって、深い傷が刻まれてしまいました。
弟が母親に殺されかけた事実…。
現実として受け止めるには、あまりにも衝撃が強く、あまりにも辛すぎます。


なんだか、朝から胸が苦しくなってしまいました。


このお母さんは、きっと気持ちのやり場がなかったんだろうと思います。
こんな、ひどすぎる仕打ちができてしまうくらいの、どんな心の痛みがあったのか…。
冷静になれなかった、どんな思いが積み重なっていたのか…。

私はこの母親の、真の気持ちが知りたくなりました。

たとえ 私でなくても、
その気持ち(子育ての悩みとか、毎日の愚痴とか…)を解ってあげられる人がいたのなら、

こんな恐ろしい事件は起こらなくてよかったんじゃないか…と思えてなりません。


世の中が、病んでいます。
生活環境が豊かになった分、心の貧しさが増大しているように思います。

心の内は見えないから、マニュアルで処理はできません。


私は、さまざまな人々の “心の辛さ”を聞いてあげられる、わかってあげられる、

そんな環境を整えていきたいのです…。