『地獄の底から天国へ』

自分のしたことは棚に上げ、相手の指摘ばかりしていました。

相手も同じように、私の非ばかり責めています。

 

更に、私は怒ります。

「そっちが私に危害を与えたんじゃないっ!!!冗談じゃないわっ!!!」

 

相手の怒りも収まりません。

「ルールに反していたのは、あんたの方なのに その言い草はなんだっ!!!」

 

仲裁に入ってくれている人が、やんわり伝えに来ました。

「先方は、最終手段にでても主張を貫く お考えのようですよ。」

 

気の強い私は、

「自分が悪かったって、現場では言っていたくせに、手のひら返して許せないっ!!!」

 

考えました。独りで黙々と…。

そりゃ、私も悪いけど あっちの方がもっと悪いじゃんっ!!!

なんで、こうなるのよっ。

 

それから黙々と考えました。

…ただ只管(ひたすら)、黙々と…。そして、ぐるぐると…。

 

 

そして、ようやく気付いたんです。

「あっ、そうか。私はちゃんと謝ってないじゃん。先方の非を責める前に

自分がしでかしたことを、ちゃんと誤らなければ、そりゃ向こうも怒るよなぁ」

 

 

気づいた瞬間に、アクションを起こしました。

ホントはルール違反なんだけど、そんなこと言ってる場合じゃありません。

 

かなり怒っていらっしゃる…との話だったので、

電話なんかしても 出てはくれないよなぁ…と、思いきや…。

電話がつながりました。

 

「私、ちゃんと謝っていませんでしたよね。ごめんなさい。

元々の原因作ったのは私なのに、そちらの動きばかりに意識がいってしまい、

ちゃんと誤ってないことに、今気付きました。

お怒りでしょうに、電話にでてくださってありがとうございます。

自分のことを、棚にあげっちゃってました。

長時間に渡り、嫌な思いをさせてしまって、本当にごめんなさい。

私の方がうんと年上なのにね。大人気なかったです。」

 

不思議なものです。

そうすると、先方からも謝罪の言葉がいただけたのです。

「いえいえ、こちらも悪かったんですから…。」

 

自己主張ばかりに明け暮れていると…、

当然のことながら、

相手も同様のアクションを起こしてくるので、

負のスパイラルはエスカレート。

逆に、自分の非を認めることで、相手の気持ちも氷解するので、

状況はプラスに転じる…

これを、実感しました。

 

正に気分は、地獄の底から天国へ…

 

「自分が嫌な思いをしているときは、必ずその原因は自分にあるんだよ。

マイナスを自分が発信しているの。

だからそういうときは、相手の気持ちになって

自分がそれをされたら(言われたら)どう思うのか?…を、

考えてみるといいよ…」

 

って、わたし我が子達に 何度いってきたことか…

あぁ、情けなや…