『旅猫リポート』

有川浩さんの最新作(…と言っても、昨年の11月15日初版発行)。

泣いた泣いた。
買ってすぐに読み終えたけど、もう一度じっくり味わいたくて、読み返しました。

登場人物(と、猫や犬)の誰もが、とてもあったかい。
友達とのやりとりが優しい。常に相手を思いやる。
物事の受け止めかたが前向きで、これでもかっ!?っていう

受け入れがたい事実すら感謝の気持ちで受け止める。
不器用で、言葉を発する度に相手に誤解をさせてしまう人だけど、

根は優しくて素直な人の表現あり…。

読みどころはいっぱい。

そして何より、読み手の気持ちをきっちりフォローしてくれる

有川さんの優しさにもホッとさせてもらえたり。

この本を読みながら、思いっきり思い出したのが、

17年くらい前に出会っていた黒い野良猫“ジジ”。


黒猫だから、“ジジ”
この本のもう一人(一匹)の主人公が“ナナ”
シッポに7の形の鍵模様があるから、“ナナ”
“ナナ”は真っ白
“ジジ”は真っ黒で対照的だけど、
ネーミングの安直さがそっくり(笑)
そして、何より行動が(たぶん、考え方も)そっくり。
“ジジ”は、17年くらい前のある日 突然私の目の前にやってきました。
ネコ好きな私が 手を伸ばすと、ニャァって近づいてくれて。
野良のくせに、私を見つけると肩に乗ってくるんです。

玄関おいてやった段ボールに、気が向くと入っていて、

手を突っ込んでも驚いて噛んだりしなかったんですよねー。
もしかしたらそこらの飼い猫よりなついていたんじゃないかなー?

と思える賢いネコだったなぁ。
私が子供を連れて散歩に出掛けると、どこからともなく現れて、

つかず離れず着いてくるんです。
初めは偶然って思っていたんだけど、何度もそんなことがありました。
まるで犬みたいな猫だった…。

会いたいなー“ジジ”。
寿命から考えても もうこの世にはいないよねぇ。
でも、この“旅猫リポート”を読んだら、“ジジ”に会えたような気持ちにも なれたました。

オススメの、素敵な一冊です。

 

 

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コメント: 2
  • #1

    m (月曜日, 04 2月 2013 22:08)

    ジジはずーっとあなたの心の中に生きていると思います。
    この本に出会うことによりきっとそのことを思い出させて
    くれたのでしょう。

  • #2

    京子 (水曜日, 06 2月 2013 01:32)

    ありがとう。ホント、その通りデス。