『葬儀ごっこ!?』

私も知っている方で、美央と晋太郎が所属をしていた

地元のよさこいチームのメンバーのお母さん

(ご本人もメンバーで、むしろメンバー的にも、先輩) が、67歳で他界されました。

 

たまたま、自分の仕事の後の時間帯のお通夜・お葬儀外の時間だったので、

参列することが叶いました。

この葬儀業界に携わって10年超ですので、他社に足を踏み入れることは、

不謹慎ながら 楽しみでもあり…。

 

地元の葬儀社…全国的に知名度の高い、いわゆるチェーン店。
悪評は、しばしば…お寺さんからも、業界関係者からも、

加えて一般のお客様からも聞いてはいたものの…。

 

現実を目の当たりにし、あまりの悲惨さに 打ちひしがれていました。
ここまで!?これじゃ葬儀ごっこじゃない!?

 

通夜・葬儀って、なんだろう?って、初歩から 考えさせられました。

 

お寺さん方、もっとしっかりしてよぉ!!って、心底思いました。
マニュアル化されまくりの現場担当者やサブの社員。

それを当たり前…と思って平然と動いている 恐ろしさ。

 

“大きな声を出す”のと、“怒鳴る”ってのは、全く違うのに、そんなこともわかっていない、

デリカシーのかけらもない女性担当者の仕切る現場。

 

ここは葬儀場?宴会場?
ひどかったなぁ、ホントに。

 

あと、司会者のまぁいい加減なこと。

 

全く顔を上げない。
下を向いたまま、演じたしゃべり方をしつづけていた。。
ナレーションも 普通の案内も 同じしゃべり方で…、
こねくりまわした ベッチョリした、自己陶酔しまくりの 気持ち悪ぅ~い 喋り方。


ある程度の覚悟はしていたけど、あまりの酷さに泣き(吐き)そうになりました。

 

さて、
大好きな、大切なお母さんが亡くなって、

もう悲しくて悲しくて わんわん泣きじゃくる彼女に、お花のお別れのタイミングで、
静かに近寄り、彼女の耳元で囁きました。

 

「泣くことは、あとからいくらでもできるから、辛いけど頑張って笑お。
お母さんは○○さんの笑っている顔が好きでしょ?
お母さんの身体のある今の時間は、ホントに今しかないんだから、
頑張って笑お。」って…。

 

そしたら、コクッと頷いてくれて、「ありがと」って言ってくれた…。

 

そのあと、棺を閉じる直前に、更に泣き崩れまくってしまった 彼女のお姉さんを、

ホントは 同じに泣き崩れたい彼女が、励ましてあげていました。
そして、最後の最後に「お母さん、ありがとうっ!!」って声も出されました。
それにつられて、ずっと遠慮をしていた、

衣装の法被を纏った 参列のメンバーからも「ありがとうっ!!」って、声が掛かりました。

 

出棺のとき、なんとチームのオリジナル曲が流されました。
私にも耳馴染みな、明るく元気な曲“昇華”

昨年のどまんなか祭りを始めとした、様々なお祭りやイベントで沢山流された

メンバーが元気に踊った曲。

つい先日の、桶狭間古戦場まつりでも流れた“昇華”。

 

遺影を胸に抱いた彼女は、なんとっ!!
笑顔で、その歌を口ずさみながら出棺の列を進んで行きました。
私は、もう胸が熱くなって、たまりませんでした。


葬儀って、魂です。
商売として成り立っていることは、現実ではあるけれど、

決して忘れてはいけない、

決して外してはいけない 大切な大切な事柄が いくつかあるんだ…

ということを 噛み締め直した 瞬間でした。