6『法 話 ①』

禅宗である、曹洞宗のお寺様の法話。

 

毎日 暑いですね。あなたは 暑さに 文句を言っていませんか?

日本人って、天気に文句を言うんですよね。暑いとか寒いとか。

 

昔、三蔵法師さんが インドに希望の経典を取りに行く道中で、

路肩で 南京袋にくるまっていた おばーちゃんに遭遇しました。

「いったいどうされたんですか?」と声を掛けると

そのおばーちゃんは 三蔵法師さんに向かって こう言いました。

「どうか助けて下さい。私のこの手のひらの 腫れているところの“ウミ”を、どうか吸い出してください。」

三蔵法師さんは こともなげに 「いいですよ」…と、その手のひらに 口をつけようとしたら

なんとなんと、そのおばーさんは、大きな観音様の姿に変えられた。

そして、「これから、あなたの道中で、私が色々形を変えて あなたに降りかかる困難から守ります。」と 言ってくださったのだとか。

 

あなたの周りの様々が(暑さも寒さも)観音様の化身だとしたら…と考えられたら、

腹も立たなくなりませんか?

文句を言わない…ってことが、幸せに繋がるんです。

 

 

私は、どちらかというと“無宗教主義者”です。

こんな仕事をしていながら 笑われてしまいそうですけどね。

いろいろな宗教に関わり過ぎて、関わりたくなくなっているのかも(笑)

 

で、自分に困難が降りかかると 必ず「神様から与えられた試練だ」と思うようにしています。

自分の便宜上“神様”と命名しているだけで、キリスト教の神様とは違う、私だけの“神様”です。

このお寺様のお話を伺いながら、仰る“観音様”と私の“神様”が、リンクしたのです。

私の神様は、試練をお与えになるだけじゃなく、乗り切ると必ず褒めてくださいます。

色々な人に姿を変えてね。

絶大なる存在なのです。