15『爆笑…は、できません①』

長年、葬儀司会をしていると 葬儀の現場では いろ~んなハプニングに遭遇します。

真面目な、真剣な現場だからこそ、思いっきり爆笑したくなるようなコトが不意に 起こったりします。

 

○ 鳴り物を 叩き損ねて、叩きばちが スルッと持ち手を抜けて 

 親族席の方へふっとばしたお寺さんは、かなりのおじいちゃん。しかも、常習犯。

 ご一緒する度に、私の目線は そのばちに集中。 もうハラハラしながら見守っています。

 

○ もしかして、A型?(笑)

 真面目なお寺様。きっちりしたご性格なのでしょうか?

 読経は全力で、あらん限りの声を張り上げる。時々ひっくり返っちゃうから、可笑しくて。

 くるっと方向転換する時に 勢いをつけすぎて、

 いつも 葬具の“修多羅(しゅたら)”が、水平にびゅっとひるがえっちゃう!

 不謹慎ながら、気を緩めると笑ってしまうので、いつも目を逸らしています。

 

○ 浄土宗や、禅宗のお葬儀には、松明(たいまつ)を使います。

  もちろん、作り物なんですが…。

  その火の部分が、投げた瞬間 スコーン!!!っと ふっとんだ!!!

 

○ 曹洞宗のお葬儀の時…。

  茶湯器のつまみが、ゆるゆるになっていて、導師が摘んだら 取れた!!!

  控え室に謝りに行ったら、

    「ちょっとぉ、頼むわぁ。オレ、笑ってしまいそうだったがや」

  と、叱られながらも、いっしょに笑ってしまったなぁ。

 

葬儀の現場を楽しがるなんて、不謹慎は重々承知しています。

でも、みんなが緊張している中での厳粛な場所だけに、ハプニングも起き易いのも事実。

葬儀司会者は、ギャラを頂きながら、こんな面白いことにも遭遇できる!!!

ここでもやはり、ホントにいい仕事だよなぁと 心から思うのです。