32『お邪魔なアナウンス』

小声でもね、聞こえるんですよ。
おしゃべり されてる声って。
お通夜、お葬儀の 読経中でも。
厳かな雰囲気が 壊されます。
大人として、最低限のマナーだと思うんだけど。
当の御本人は、お話に夢中になっていらっしゃるから、そんな事には気付かない。
注意するとね、注意した方が 悪者になる 不思議。
自分が悪者になるのは いいとしても、会館が恨まれたら大変‼︎

…と いう訳で、かなりザワザワとした私語が多かったにも関わらず、
気付かないふりをしていた日の事。
出棺のタイミングで30歳位の親族の女性が、今にも泣き出さんばかりの顔と声で
一目散に 司会台の所へ 来るや否や…
「何で 何の注意もしてくれないんですかっ!おばあちゃんのお葬式が…」って。

それ以来、とっても お邪魔なアナウンスを入れるようになりました。

【ご弔問頂きました 皆様方にお願いを申し上げます。ただいま読経中でございます。
私語は御遠慮頂きましして、どうかお心静かに お勤め下さいませ。】

…可笑しな アナウンス。
自分のこのコメントこそ 御遠慮したい。
一見、おしゃべりをしている人に向けてコメントしているようで、
実は それ以外の方に向けた ズルいアナウンスです。
私たちスタッフは、ちゃんと何とかしようとしています的アピールを目的とした
コメントなんですよね。

んー。
でも、やっぱり お邪魔なアナウンスですよね。